働いている方には助成金という言葉自体なじみが少ないと思います。
会社が申請して会社に支給されるものであるので、働いている側からみると直接はかかわりがない制度となっています。
しかし、間接的にはすごい関わりがあるんです。
助成金というのは、「雇用の安定、職場環境の改善、仕事と家庭の両立支援、従業員の能力向上、生産性向上に向けた取り組み等」を会社が行ったときに、その取り組みのかかった経費を補助してくれるような制度です。
つまり、働いている側に対して上記のような取り組みをした際にもらえるお金ということです。
具体的な例として、会社が従業員の技術を向上させるために、職業訓練させたいなーと思ったとします。
しかし、職業訓練するには訓練費用もかかるし、その間の従業員の方の給与も発生しますよね。経費がかかるし断念しようと思ったときに、ちょっとまった!と。
助成金でその経費の6割が会社に補助されるとしたらどうでしょう?
それならやってみようかなっと思うかもしれません。
それが助成金の本来の流れです。
今回コロナ関連の助成金で言うと、大きく3つあります。
1 雇用調整助成金
2 小学校休業等対応助成金
3 働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)
1はコロナの影響で経営が悪化して、従業員の方を休業させて休業手当を支払った場合にその休業手当の額の9割(条件ありますが)を助成する制度です。
2はコロナに関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者にたいして、有給休暇を取得させた会社に対して、その有給休暇を取得させた日に係る賃金を全額助成するというものです。
3は新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークの新規導入をした会社にその導入費用の50%を助成してくれる制度です。
今回働く側が知っておいてほしい助成金は直接関係してくる1と2になります。
なぜ、知らなくてはいけないのか?会社が申請して会社がもらえるなら会社が知っておくことでしょ?
正論ですよね。ただ、実際のお話として
「コロナの影響でシフトを削られた!4月は1日もバイトない!」
「休業要請で店が閉まって会社が休業になった。その間の休業補償がない!」
「子供の学校が休みになったから、パートにでれない!給料がない!」
「短時間営業になって、給料が減った!」
という事例があります。
ということは、会社が助成金の制度を活用していないということが現実問題として発生しています。
働いている側がこの助成金という制度をしっていなければ、「まーコロナだし、しょうがないよね」となってしまうかもしれません。
逆にもしこの制度を知っているとすると、「助成金を活用してください」ということが可能になりますよね(進言しても、なかなか制度を利用してくれないというお話もありますが)
このコロナ関連の助成金については国が会社に対して極力活用するように要請しています。
しかし、義務ではないので、最終判断は会社となります。
助成金を活用する会社は休業手当をもらえて、活用しなければもらえない。というのはおかしな話でしょ。